CLS(コミュニティ・リーダーシップ・サミット) 報告と日本での開催に向けて

おしらせ

10月18日、OSC 2014 Tokyo/FallにてCLS(コミュニティ・リーダーシップ・サミット) を企画開催しました。

テーマ:CLS(コミュニティ・リーダーシップ・サミット) @オレゴン会議センター開催報告と日本での展開
主催:CLSを考える会(OSS Japan 部会)
スピーカー:太田 昌文(おおたまさふみ)
コーディネーター:今駒 哲子(こんまてつこ)

2014/10/18 17:15-18:00
https://www.ospn.jp/osc2014-fall/modules/eguide/event.php?eid=87

毎年オレゴン州ポートランドの、オレゴン会議センターで、OSSのコミュニティー・リーダーシップ・サミット(CLS)がアンカンファレンス形式で開催されています。
その開催状況や内容を紹介し、日本でもコミュニティーリーダーについて 話しあいができるよう、企画・準備するためのセッションです。

この企画は、OSS Japanが毎月開催している懇親会で構想がはじまりました。元々OSS Japanは、オープンソースの発展、コミュニティーの活動支援、ビジネス活用の推進を目的に、OSSの紹介・比較、開発者の層の見える化、開発者との連絡がすぐにできることを目的として開発しました。活用しているCMSはGeeklogであり、今駒(こんま)自身はGeeklog JapanのリーダーでOSSグループを運営している立場から、多くのOSSにおいてユーザー会が円滑に育ち、外部からわかりやすい組織となることを目的として、企画・開発したものです。

残念ながらCLSは日本ではほとんど知られておらず、2012年に参加してきた太田さんに報告をお願いしました。

当日のセッションでは、アメリカのCLSでの様子、提起された後継者問題など報告されました。参加者からは、海外同様後継者問題のほか、日本での問題として女性の参加者の圧倒的な少なさとリーダーが職種として認知されておらず、育っていないことなどが問題提起されました。

また、日本のOSS機関から海外のOSS中枢への連携の努力が足りないのか、たとえば、OSIの代表が参加していたので聞いたところ、呼ばれていないのは韓国と日本だけ、(なぜよばない?)ということに。

OSIはGPLなどの旧来のライセンスから多数に存在し生まれてきているライセンスに対してオープンソース・ライセンスの認定をするなど、オープンソース界では大変重要な役割を担った機関であるにもかかわらず、日本における認知度は極めて低いのも大変問題

ちなみにこのOSS Japanのライセンス検索でリストされているライセンスはOSIに準拠しています。

会場からの意見:

  1. 特に日本固有の問題は、ローカライズの作業がヨーロッパなどとくらべて非常に大きいために日本語化(Japanize)の作業が膨大になることです。これがバージョンアップに対応しきれなくなる最大要因にもなります。そして、日本語化してもそれを公開しなかったり他者の日本語化作業を取り入れて取りまとめて本家に報告していくリーダー的役割をする人材がなかなかいない。個別に本家にコミットしていって本家で日本語化について取りまとめてもらうのは無理なので、日本で取りまとめる必要があるから。
  2. そしてバージョンアップしないでどんどん本体をハックして、本家へは報告しないまま、OSSを使い捨てにしてしまう傾向。
  3. 日本のフィードバックの意見をとりまとめて、できるだけコードをフィードバックしていき、本体に取り込みやすくしてもらうなど、日本における協力体制を整えることが重要。
  4. 女性参加率の低さは日本は異常に低いが、CLSでは2割程度、マレーシアなど東南アジアではかえって女性が6割を占める場合があるなど、状況は多様。
  5. 企業がオープンソースコミュニティを阻害したり、あるいはまた企業内だけに活動をとどめてオープンな開発をしないなど、企業とオープンソースコミュニティ、オープンソースとのかかわりには問題が起きるケースが多々ある。これは日本に限らず。

議論は時間を超えても白熱し、途中でむりやり中断となりましたが、OSC主催者との調整で今回1トラックで開催のところ、OSC春で2ないし3トラックで開催しようという方向で調整がすすみました。次回はさらに多くの参加者を期待しています。

議論に参加したい方はFacebookのOSS Japanグループに参加してください。